某施設のFRP改修工事現場

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図面がなくても柔軟対応|某施設の改修工事でFRP装飾製品を施工

今回ご紹介するのは、某施設の改修工事にてFRP(繊維強化プラスチック)装飾製品を使用した施工事例です。建物の意匠を一新し、重厚感と歴史を感じさせる外観に仕上げるために選ばれたのが、FRP製の装飾部材でした。今回は、設計図面が正確に残っていないという特殊な現場条件の中で、いかにFRP製品の特性を活かして美しい仕上がりを実現したかをご紹介します。

正確な図面がない中での施工計画

本現場は既存建物の改修工事ということもあり、当時の正確な図面が存在していませんでした。そのため、施工前に現地にて実測を行い、図面を一から作成するところからスタートしました。しかし、実測には限界があり、どうしても細かな寸法の誤差や見えない部分が発生してしまいます。このような“図面に反映できない部分”に対応するために、以下のような工夫を行いました。
・製品寸法をあえて長め・大きめに製作
・現場にて切断・加工しながら調整施工
・納まりを現場で確認しながら微調整

これにより、躯体とのズレを極力吸収し、ぴったりと建物に合った仕上がりを実現しました。ただし、想定以上に現場での手間と時間がかかったのも事実です。FRP製品は柔軟に加工できる反面、美しい仕上げには高度な現場対応力が求められます。

FRP製品は現場での仕上げも重要

FRP製品は軽量かつ高強度で、意匠性にも優れているため、近年多くの建築物に採用されています。しかしながら、施工時に注意すべきポイントも存在します。そのひとつが「表面の仕上がり」です。FRP製品は現場での切断や加工時に傷やパテ跡が残りやすいため、今回は製品をあらかじめ工場で下地塗装した状態で出荷。その後、現場で最終仕上げとしてエージング塗装を施しました。

古い石造りのように魅せる「エージング塗装」とは?

今回の仕上げ塗装には、本物の石やコンクリートでは表現できない“経年風合い”を再現するための技法=エージング塗装を採用。エージング塗装とは、あえて“使い込まれたような汚れ”や“経年劣化の質感”を塗装で再現する技法のことです。

今回のFRP装飾製品には、
・雨だれ跡やくすみ
・表面のざらつき感
・石積み調の陰影や割れ表現

などを、熟練の職人が手作業で丁寧に塗装。仕上がった外観は、数十年経った石造建築のような重厚感ある佇まいに仕上がっています。来訪者の多くが、「本物の石材を使用している」と錯覚するほどのリアルな質感が出せたのではないかと思います。

石やコンクリートに代わるFRP装飾の選択肢

今回のような建物において、もし本物の石材やコンクリートを使用するとなると、
・施工時の荷重が大きい
・構造躯体への負担が増す
・加工、施工費が高額になる
・取付精度が現場に依存する

といった課題があります。しかし、FRP装飾製品であれば、
・軽量で建物に負担をかけにくい
・工場製作による高精度な仕上がり
・現場での加工が比較的容易
・デザインや色味の自由度が高い

など、さまざまな利点があります。とくに今回のように、古い建物の改修や意匠的なリニューアルを行う現場では、FRP装飾製品がコスト・美観・施工性の面で非常に高いパフォーマンスを発揮してくれます。

まとめ:柔軟な対応と仕上げ力が、空間の品格を高める

今回の施工では、図面がないという困難な条件の中でも、
・柔軟な寸法対応
・現場での精密な加工施工
・リアルなエージング塗装

によって、完成度の高いFRP装飾外装を実現できました。見た目の美しさだけでなく、軽量・高耐久な機能性も併せ持つFRP装飾製品は、これからの改修工事や新築建築の中でもますます注目される建材になるでしょう。

FRP装飾製品のご相談はアートホクストンへ

アートホクストンでは、FRP装飾製品やロートアイアン、ロートアルミ製品など、意匠性の高い外装建材の設計・製造・施工まで一貫対応しております。
・図面がない建物
・複雑な納まり
・デザイン性を重視した改修

など、どのような現場でも豊富な実績と経験で対応いたします。東京・大阪・名古屋の各営業所まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。
また、弊社ホームページのお問い合わせフォームからも受け付けております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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