東京都某オフィスビルのロートアイアンルーバーと無垢木材装飾品の施工現場
都内某オフィスビルにて、ブナ無垢材とロートアイアンを融合させた装飾バーを施工しました
私たちアートホクストンは、これまで数多くの装飾建材施工に携わってきた実績を活かし、今回、都内の某オフィスビルにおいて「木とアイアンを融合させた装飾バー」の製作・施工を行いました。木材には重厚感と温もりを兼ね備えた「ブナ無垢材」を使用し、ロートアイアンとの組み合わせで高級感のある空間演出を実現しました。
ブナ無垢材を選定した理由
使用した木材は、ヨーロッパを中心に家具や建築部材として人気の高い「ブナ無垢材(ビーチ材)」です。木肌が滑らかで美しく、ナチュラルな明るい色合いが特徴です。耐久性にも優れており、長年の使用に耐えうる性能を備えていることから、オフィスビルのような商業施設にも最適な素材といえます。無垢材特有の重厚感と、均一で整った木目が現場のデザインコンセプトにマッチし、シンプルながらも上品な仕上がりが求められる現場において、ブナ無垢材の採用は極めて有効でした。
アイアンとの組み合わせによるデザイン性の向上
今回の施工では、単なる木製バーではなく、ブナ無垢材にロートアイアンパイプを通し、それらを一体化させたデザインとしました。アイアンの黒とブナ材の明るいナチュラルカラーとのコントラストが非常に美しく、現代的な空間にクラシカルな要素を加えることで、存在感のあるデザインに仕上がっています。ロートアイアンは装飾性の高い金属として知られ、欧州の歴史的建築物や高級住宅の門扉・手摺りなどにも多く用いられています。今回は建物の内装空間に取り入れるという点で、あえて過度な装飾は施さず、素材感を生かしたシンプルな仕上げを採用しました。これにより、空間全体のデザイン性を損なうことなく、むしろ引き立てる存在となっています。
製作工程と施工時の工夫
当初は「無垢の木材に穴を開けてロートアイアンパイプを通すだけ」と安易に考えていました。しかし、実際の作業に入ると、木材とアイアンの精密な寸法調整、木材の反りやひずみへの対応など、想定以上に多くの課題がありました。特に無垢材は湿度や温度により微妙な変化を起こすため、わずかな寸法の誤差でも組み立てがうまくいかないことがあるのです。そのため、当社の製作スタッフは現場での施工を見据え、幾度となく試作を重ねました。最適な穴あけの位置、木材とパイプの遊びの量、固定方法などを一つひとつ検証し、納得のいく品質にたどり着くまで約1か月にわたる試作・調整作業を行いました。また、現場での施工時にも慎重な作業が求められました。ブナ材を傷つけないように養生を施し、ロートアイアンパイプとの接合部には特殊な接着剤と隠しビスを併用することで、美観と強度を両立させる工法を採用しました。
製品としての耐久性とメンテナンス性
今回施工した装飾バーは、日常的な使用を想定して強度を確保しており、荷重がかかることのない装飾的用途であれば十分な耐久性を持っています。ロートアイアン部分には防錆処理を施し、無垢材には耐水・耐摩耗性能のあるクリア塗装を施していますので、長期間の使用でも安心してご利用いただけます。また、無垢材は傷が付いても研磨や再塗装による補修が可能なため、経年による風合いの変化を楽しみつつ、メンテナンスで美しさを保てる点も大きなメリットです。
今回の施工が持つ意味と今後の可能性
現代の建築空間において、鉄やアルミといった無機質な素材と、木材のような有機的な素材を組み合わせる手法は年々増えています。そのなかでも、今回のように「木×ロートアイアン」という組み合わせは、見た目の美しさだけでなく、クラフトマンシップを感じさせるディテールの演出にもつながっています。また、今回の施工を通じて、装飾性と実用性を高い次元で融合させた提案が可能であることを再確認できました。今後もブナ材やオーク材、ウォールナット材など、さまざまな木材とロートアイアン、ロートアルミを組み合わせた製品の展開が期待できます。
お問い合わせ・ご相談について
アートホクストンでは、木製品、ロートアイアン製品、ロートアルミ製品など、幅広い装飾建材を取り扱っております。設計から製作、施工、アフターフォローに至るまで一貫した対応が可能です。今回のような特殊な意匠・工法に関するご相談にも柔軟に対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
弊社は東京・大阪・名古屋に営業所を構えており、全国対応可能です。また、弊社ホームページでは過去の施工事例も多数ご紹介しております。資料請求・お問い合わせは専用フォームより受け付けておりますので、ぜひご利用ください。
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